苔との出会い
苔を使った作品を作ろうと思ったのは本当につい最近のことで、
きっかけはYoutubeで苔玉を作る動画を上げている方がいて、その苔玉の柔らかい雰囲気が美しく、その日のうちに材料と苔を注文していました。
一般的な苔玉と言えば、
盆栽などで鉢の代わりとなる、ハイゴケなどで巻かれた玉をイメージされるかと思いますが、動画のそれはマリモのような丸っこいフォルムがかわいくて、自分でも作りたいなと。それがkokenyan(こけにゃん)の元となるのですが、そこら辺の話はまた別な投稿で触れていきたいと思いますのでここでは割愛します。
苔との最初の出会いとなると、子供のころまで遡ります。
生まれ育った福島県の安達太良山系の渓流へ、よく父親に連れられてヤマメやイワナの渓流釣りに行った際に、倒木や沢の岩にこびりつく苔が広がる景色を、子供心に美しいと感じていたのを記憶しています。
渓流釣りでは、海釣りと違って定位置で長いこと粘らず、
下流から上流へと次々とポイントを探しながら登っていきます。
濡れた岩の表面はとても滑りやすいので、転ばないようによく鮮やかな緑色の岩苔を踏んで沢登りをしていました。今思えば、鉄砲水などで氾濫することも多いであろう渓流のすぐ近くで、仮根しかない苔がよくへばりつけているなぁと感心します。苔はコロニーを形成することで、保湿性や定着性を高めているんですね。そういう生き物としての逞しさも、私たちに苔を美しいと感じさせる一つの要素なのかもしれません。
コロナ禍で、ここ2年ほど福島へは帰れていませんが、少し落ち着いたら
癒しと苔を求めて渓流にも足を運んでみたいものです。
それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。